政治と経済 politics and economics 2005 2 23
今、アメリカとヨーロッパの関係が、多くの人によって議論されています。
しかし、残念なことに、それは、政治面に偏っています。
政治面だけ議論しても、いつまで経っても、議論が空回りでしょう。
重要なことは、経済と金融です。
経済と金融の面から、アメリカとヨーロッパの関係を議論すべきでしょう。
そうなることを期待しています。
さて、懸案のアメリカ経済が、今後、どうなるか。
それは、株式市場、債券市場、為替市場、原油先物市場など、
連立方程式の解を求めるような感じです。
これは、あくまでも、私の希望的な願望ですが、
こうなってほしいと祈っています。
とりあえず、矛盾しますが、
株高と債券高の方向になってほしいと思っています。
本来、この二つは、逆の動きをしますが、
二兎を追う形になってもよいと思います。
株式市場は、資本主義国において、
エンジンの役割を果たしていますので、常に株高が必要です。
債券高、つまり長期金利の低下は、
今後も、住宅バブルを継続させるために、必要です。
しかし、ドル高を維持するためには、
今後も、短期金利の引き上げは必要でしょう。
これも矛盾しますが、
「長期金利の低下」と「短期金利の引き上げ」が両立してもよいと思います。
こうなると、エネルギーが分散してしまいますので、
株高も債券高も、穏やかな上昇となるかもしれません。
原油市場は、ある程度、原油高が必要でしょう。
多くの人には、いまだに石油の浪費癖があります。
そうした悪い癖を直す意味で、ある程度の原油高が必要と思います。
同時に、原油高は、省エネルギーや代替エネルギーを促す効果があります。
また、原油高などの「資源価格の上昇」が、デフレ懸念を払拭します。
もちろん、インフレになれば何でもいいわけではなく、
「景気後退下でのインフレ」は避ける必要があります。
しかし、デフレになってしまうと、
デフレに対する処方箋はありませんので、デフレを避ける必要があるのです。
以上、私の願望を書いてきましたが、
常識的には、矛盾することが、いくつかあったと思います。
しかし、女性が化粧するように、
アメリカ経済だって、化粧していいはずです。
うまく化粧して、急場をしのぐことも、方便として、必要です。
問題は、こうした化粧は、年を取ると、化粧の「乗り」が悪くなることです。
アメリカ経済も、年を取らないうちに、抜本的な問題を解決すべきです。
出口 way out 2005 2
3
何とか、出口を探すべきです。
悪いことは言いません。
もはや、石油をあきらめるべきです。
今のままでは、財布に穴が開いた状態です。
アメリカ財政という「財布」には、イラク戦争という穴が開いています。
これでは、いくら財政改革しても、無駄です。
アメリカ軍が撤退すれば、イラクは内戦になるかもしれない。
しかし、イラク人の幸福も、イラク人の不幸も、
すべて、イラク人のものです。
鷲 eagle 2004 6
10
鷲は、大空から、地上にある獲物を見つけることができるだろう。
時には、魅力的な獲物を見つけるかもしれない。
しかし、問題は、その獲物が、大きくて重い場合である。
鷲は、それが、たとえ重くても、魅力的な獲物なので、
口にくわえて、大空を飛ぶのだろうが、
その時、どうするのか。
鷲には、二つの選択がある。
重い獲物を捨てて、自らの命を救うのか。
それとも、やがて力が尽きて、獲物をくわえたまま大地に落ちるのか。
しかし、鷲は、大空では最強の動物であるが、
地上に降りた鷲は最強ではない。
陸には陸の獣がいる。
鷲は、獲物を取られないように、必死に防戦するだろうが、
地上に降りた鷲は最強ではない。
運が悪ければ、陸の獣に獲物を取られた上に、
鷲は命を落とすかもしれない。
富士山 Mount Fuji 2005 1
23
最近は、誰も、アメリカのことを、唯一の超大国と言わなくなりました。
みんな、「イラクでの失敗」や「双子の赤字」が記憶にあるからでしょう。
しかし、アメリカは、今でも、頭脳、人材、社会制度において、
世界で最も優れた国だと思います。
単に、こうした優秀な道具を使いこなしていないだけです。
あるいは、道具の使い方が誤っているだけだと思います。
こうした道具を上手に使いこなせれば、アメリカの繁栄は続くと思います。
以下の象徴詩は、あくまでも最悪の場合を想定したもので、
何も、わざわざ最悪の状態になる必要はありません。
ここで言う「赤い乳飲み子が3人」とは、
「双子の赤字」に加えて、「家計の赤字」のことです。
晴れた日には、富士の山が見える。
You
look up, you see Mount Fuji, which is immortal gods.
2003/3/17
新しい神殿を建てよ。
その神殿には繁栄という名をつけよ。
古き繁栄の神殿は、やがて崩壊するだろう。
その神殿は、時に、鷲に姿を変えて世界を飛んだ。
鷲は、空を飛び続けることで、最強を保てる。
しかし、地上に降りた鷲は弱い。
すでに、蒸し暑い地に降りて古傷を負った。
また、地上に降りようとしている。
しかし、鷲には、すでに赤い乳飲み子が3人もいる。
やがて、今度は、降りようとしている地で、もう1人産むことになる。
この子たちが大きくなるにつれて、鷲の栄養分を食い尽くすことになるだろう。
そうであるならば、新しい繁栄の神殿を建てなければならない。